第17章
【番外編】アレクサンダー
第三王子リチャードは、いぶかしげに眉をひそめ、目の前で黙々と書類を捌く男を見つめた。
「アレクサンダー、アリス姫はもう一刻も外でお待ちだぞ。本当に会わないつもりか?」
アレクサンダーは顔も上げず、手中の羊皮紙をめくり続けた。
「申し訳ありませんが、本日中にこれらの案件を処理せねばなりません。姫様には、私からお詫びを申し上げておいてください」
リチャードはやれやれと首を振り、議会庁を後にした。
その背中が見えなくなると、アレクサンダーは静かに羽根ペンを置き、こめかみを強く揉んだ。
アリスに会うのが、怖かった。彼女の顔を見るたびに、凪いでいたはず...
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チャプター
1. 第1章
2. 第2章
3. 第3章
4. 第4章
5. 第5章
6. 第6章

7. 第7章

8. 第8章

9. 第9章

10. 第10章

11. 第11章

12. 第12章

13. 第13章

14. 第14章

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16. 第16章

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